外国人の友達と話をしたりすると気づくのですが、日本について意外なことが世界で結構知られていたりします。中にはマニアックすぎて、え、そんな事まで!?と私が驚いたり。
今日は、その中でも「富士の樹海」について。
実は、海外では日本の富士の樹海は自殺の森として有名で、オーストラリアのワーホリ時代に外国人の知り合いに質問されることが何度かありました。
何でそんなこと知っているのかな、と思って逆に質問してみたら、みんな口をそろえて「あるドキュメンタリーを観たんだ」と。
英語だけでなく世界7ヶ国語に訳され、世界中で観られた有名なドキュメンタリーだそうです。
実際に観てみると、日本にはこういう部分もあるんだと、日本人だからこそ知っておくべき内容でした。今日はそのドキュメンタリーについて紹介します。
タイトルは「Suicide Forest in Japan」。直訳すると「日本の自殺の森」。
VICEというアメリカのドキュメンタリー番組のエピソードの一つです。
製作はアメリカの会社ですが、出演者は日本人で話される言語も日本語。そこに字幕がついているので、観るのに言葉の心配はありません。
長さは20分程度。
こちらのサイトで観ることができます。
※決してグロテスクではないですが、遺体などの映像も含まれるので、苦手な方は注意してください。
海外メディアが海外の人向けに作った作品ということで、きっと「自殺の森」というインパクトのあるテーマを、興味本位で、海外の人の興味を引くように誇張表現も含めて作ってあるんだろうなぁと思いながら観たら、とんでもない。
とても丁寧に作られた、日本人すらほとんど知らないだろうことが語られた、重厚な本当によくできたドキュメンタリーです。
出演者は、自然監視員の早野さんただ一人。
富士の樹海を知り尽くした早野さんだからこそ、樹海とは何かから、樹海に来る人の行動パターン、その人たちの心の迷い、遺留品の見つけ方などを、淡々と冷静に、丁寧に語っています。
作品の中で、実際に遺体を見つけたり、自殺希望者と思われる人と話をする場面もあります。
今まで色々なものを見つけ、色々な人に出会い、色々な悲しいことも経験した方だからこそ、今は静かに解説できるのかなと思いました。
樹海に来る人は、生きるのか命を絶つのかをまだ決めていない。そこに来てもなお、迷っている。
ちなみに、青木ヶ原の樹海は、とても美しい所です。
早野さんも語っていますが、なぜこんな美しい森で命を絶ってしまうのか分からないくらい。
でも、それが現実なんですね。以前に比べれば少なくはなったものの、2017年の今でもそこで命を絶つ方がいるんだそうです。
日本には、こういう面もあるんだよ。
海外で作られたドキュメンタリーに教えてもらいました。
★ 青木ヶ原の樹海はこんな所です ★